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アモイ事件の主犯 中国へ強制送還

2011年07月25日

 

【新唐人2011年7月26日付ニュース】中国最大の密輸・脱税事件、「アモイ事件」の主犯格、頼昌星がカナダに逃れて12年。中国に戻れば、死刑になるか拷問を受けるとカナダ政府に保護を求めていましたが、7月21日、カナダ連邦裁判所は頼昌星の要求を却下、強制送還が決定しました。

農民出身の頼昌星は1994年「遠華集団」を設立。燃料や自動車、タバコなどの密輸と脱税で巨額の利益を獲得。事件は当時の朱容基首相自らが処理しました。

99年、頼昌星は妻子を連れてカナダに逃亡。中国当局から指名手配されます。中国に戻れば死刑になるとカナダ政府に長年、保護を求めてきました。

7月21日、カナダ連邦裁判所は、中国当局が頼昌星に死刑を下さず、拷問もしないことを約束したとして、頼昌星からの保護の要求を却下しました。

盛雪(《遠華事件黒幕》の著者):「頼昌星は大事件の主犯です。大勢が彼の死を望み、大勢が彼の生存を望み、大勢が彼を利用しようとしています。彼を駒にしようとする人も多いでしょう。少なくとも彼の運命は彼個人で掌握できません」

頼昌星が帰国しても、公平な裁判を受けられない恐れがあるため、カナダに残らせるべきだと主張する声も強い一方、もし頼昌星が本当に犯罪者なら、それでは犯罪者をかばい立てすることになるとの指摘もあります。

アモイ事件では、合わせて千人近くが調査対象となり、300人近い官僚が刑事責任を追及され、21人が死刑を下され、8人はすでに執行されました。

頼昌星はアモイで売春や賭博の施設を設立し、官僚を賄賂で抱きこんでいたそうです。

盛雪(《遠華事件黒幕》の著者):「どれだけの官僚が彼の帰国に怯えていることでしょう。頼昌星本人いわく、直接事件に関わった公的機関としては中央規律検査委員会があります。そのうち10人は死刑になるはずだと言っています」

事件当時、現在、党内序列8位の賀国強、政治協商会議のトップ賈慶林、国家副主席の習近平がそれぞれ、事件の舞台、福建省の要職を務めていました。

専門家は、これらの人物は江沢民の保護で難を逃れたと指摘。

時事評論家 林保華さん:「賈慶林は江沢民の腹心です。頼昌星は賈慶林が福建省を管轄していた時富をなしました。賈慶林の妻も福建外貿集団の党委員会書記で密輸と切り離せない関係です。賈慶林は離婚して保身を狙ったとのうわさもあります」

賈慶林が福建省を管轄していた時、12億8千万元の公金を横領していました。「アモイ事件」では巨額の賄賂を受けていたばかりか、格安の値段で豪華な別荘も手に入れていました。

林さんによると、賈慶林は江沢民によって1995年、北京市のトップになり難を逃れました。これは江沢民自身を守るためでもありました。

時事評論家 林保華さん:「《遠華事件黒幕》によると、頼昌星は多くの敏感な問題に触れず、自分の命を守っています。しかし若干の秘密は漏らしました。例えば 高官の秘書83人と付き合い、人脈を広げました。中には江沢民の執務室主任もいました」

アモイ事件では、江沢民の腹心がかつて頼昌星に情報を漏らしていました。そしてこの腹心はその後、江沢民の計らいで順調な出世を重ねます。一方、胡錦涛主席は大将下の上将にもなっていません。

江沢民死去のニュースが流れたこの時期に、アモイ事件の主犯が中国に強制送還。これはこれからの指導部の人事に大きな影響を与えると予想されます。アメリカ・コロンビア大学の李天笑教授は、胡錦涛主席が頼昌星をうまく料理すれば、江沢民系のライバルに大きな圧力をかけられると指摘。彼らを分裂させる奥の手になると述べました。

新唐人テレビがお伝えしました。
www.ntdtv.com/xtr/gb/2011/07/23/atext563613.html.- (中国語)
【禁闻】加遣返赖昌星-胡获制服江派杀手鐧.html

 

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